はつま先をぶつけた。おかげで馬に足を踏みつけられたときのことが頭に浮かんで、ついでに昔ロバから落っこちたことまで思いだしたんだけど、それがまたつい先週自転車で転んだときの感じとそっくりで、ところでなんでそんなことなったかというと一列に並んだアヒルの親子に出くわして急ブレーキをかけたからなんだけど、そうそう黄色いアヒルと言えば、子供の頃いじめっ子がよく石を投げてて、そいつったらすごく当てるのが上手で、とりわけ冬なんか通りの反対側からでもきっちりぼくの顔に雪玉を当ててきたよ。だけど、ぼくはまあまあ楽しい子供時代を送ったんじゃないかな。
本当は自分が好きなように選んだ思い出の方が気分いいと思う。ただし、選ぶときには多少の冷静さが必要だ。
|